Boletus spp.(cf. bainiugan)
イグチ科・ヤマドリタケ属
2013/9/16 秋田県にて撮影。田沢湖近くで見かけた個体 裏側しか撮れませんでした(表はピンぼけ) 関東以南に多いコナラ林のタイプ。このサイズだと中は虫だらけです 幼菌。割ってみましたがすでに虫が… 傘の周囲が淡い色になるのが特徴の一つのようです 2014/9/10 柄の直径4cmぐらいの立派な個体。比較的若かったのですが、中は虫だらけ 幼菌は傘の色が濃くススケイグチ(とされるタイプ)のようにも見えます ちょっと生長しすぎの個体。 うまいこと発生のタイミングに当たったようで幼菌から老菌までいくつも出ていました 2015/9/4 公園で発見。時々傘の色が鮮やかなオレンジな個体がいますが どうやら人間や動物の尿で色が変わるようなので、食べない方が……笑 なお加熱でも同じように鮮やかなオレンジになります 久々に食べましたがやっぱり美味しいですね! 2018/6/24 食毒:食用 ゆでて刺身風☆☆☆ 油炒め☆☆☆☆ パスタ☆☆☆☆ 生息数:普通 ポルチーニ(ヤマドリタケ)の仲間です。 ほのかな香りや旨味があり野生キノコの中でもかなり上等な部類です。 あまり強くないイグチ特有のさわやかな香り、栗に似たナッツのような風味と甘みが特徴です。 基本的に夏のキノコですが、10月半ばぐらいまでは出るらしいです。 名前が長ったらしいのでモドキ、ヤマモなどと呼ばれることがあります。モドキだと何のモドキだかわかりませんし、ヤマモだとヤマモモと紛らわしいので、何かうまい呼び名が欲しいものです。 この仲間はナラタケ同様に複数種を含む可能性が高く、マツ林に生える黒っぽいタイプはススケヤマドリタケとして分離されています。これによく似たブナ科の林に生える傘が黒っぽく柄が白っぽいタイプがススケイグチとされていましたが、最近の資料再検討でススケヤマドリ=ススケイグチであることがわかったため、従来の"ススケイグチ"はヤマドリタケモドキ近縁種として分類が棚上げにされた模様です。 ヤマドリタケモドキとされる種群はいずれも無毒・美味で同じような味ですが、"ススケイグチ"だけはあまり美味でない、とネット上での試食報告があります。"ススケイグチ"タイプはまだ見たことがありません。 日本のヤマドリタケモドキは現在のところ中国のB. bainiuganが最も近いようですが、写真の個体がすべて、またはいずれかがそれに当たるかは一切不明です。従来本種(群)に当てられていた欧州のB. reticulatusは全くの別種のようですね。 ホオベニシロアシイグチやブドウニガイグチ、ニセアシベニイグチと異なる点として、本種やムラサキヤマドリタケはより明るい林を好むように感じます。 ニガイグチ属にやや似た種類がいくつかありますが、「管孔に変色性がない」「味に苦みや酸味がない」ことを押さえておけば区別可能です。 (全体的な雰囲気として、本種が「木彫り細工」のような重量感があるのに対しニガイグチ類は「使い古したスポンジ」のような安っぽさを感じます) |